予防内服

マラリアは有効なワクチンのない病気です。マラリアに感染しないようにするためには、蚊に刺されないための方法(虫除けクリーム、長袖の服、蚊帳など)や、発症を抑制する内服薬の服用(予防内服)という手段があります。

マラリア予防薬にはメファキン、マラロンといった薬がありますが、これらの薬を予防的に使用する場合は保険適応はありません。

高山病予防薬としてダイアモックスという薬を使用することがあります。


虫除けクリームについて

蚊に刺されないための虫除けクリームにはDEETという成分が含まれている必要があります。国内で販売されている虫除けクリームのDEET濃度は十分に高くないため、効果が短時間で失われ、繰り返し塗る必要があります。

左の写真は外国製の虫除けローションです。

有効成分であるDEETの濃度は34.34%あります(国内製品の最高濃度は12%です)。塗布時に肌への刺激感が若干ありますが、約3時間ほどは十分な効果が期待できます。

 一般にDEETのひとへの毒性は低いといわれていますが、厚生労働省は6か月未満での使用を避けるよう指導しています。

アメリカの疾病予防管理センター(CDC)では、乳幼児に対しては、手のひら、顔を避けること、薄く塗ることなどを勧告しています。